植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

言語はあいまいです。

僕はプラモデルが好きです。
中でも、飛行機と自動車が特に好きかも。
ん。戦車も好きだな。軍艦も。
いやいや、タイファイターもかっこいい。

いずれにしても、自動車はともかく、
他のものは、個人所有するのはちょっと困難。
自動車も、欲しいもの全部揃えるのは、ちょっと困難。

だから、せめて、夢の中で・・
プラモデルは、憧れのものを、自分で作ってるような
気持ちになれて嬉しいです。
そして、完成した後は、自分がそれを操縦してるような気持ちも
感じることができるような気がします。
僕は、自分がプラモデルの飛行機に乗り込むところや、
自分がプラモデルの自動車を整備している気持ちになりたいです。
だから、情景模型「ジオラマ」も作ってみたいです。

滑走路で今から飛び立たんとする飛行機や、
ガレージの中の自動車。
できればそこに、小さい僕を立たせたいかも。
でも「ジオラマ」にすると、飾る場所が大きく必要のなので、
なかなか作ることができないです。
「ジオラマ」には、いつかちゃんと作ってみたい憧れがあります。

何言ってんだ、あんたおかしいよ。間違ってるよ。
「ダイオラマ」だよ。

「ジオラマ」か「ダイオラマ」か。
なんていうことで言い合いをしている人たちを
時々見かけますが、
そういう人たちは、結局は、どうしたいのかな?
と思います。

相手が、「間違えていました。申し訳ありません。」と謝って、
今後はジオラマのことを、ダイオラマと言い直せばいいのかな?
すべての人が、自分が正しいとすることを、正しいとすればいいのかな?

ジオラマはフランス語の発音に近い日本語。
ダイオラマは英語の発音に近い日本語。
というか、外国語での発音を日本語で表記すること自体が、
本当はかなり困難。
では、外国語の発音を日本語で表記することを禁止して、
すべて、原語の綴りのままで表記すべきか?
でも、きっとそれだと、とっつきにくいと思います。

言語は、あいまいな部分があります。
時代とともに変化することもあります。
だから、完璧な「正しい」は存在しにくいものだと思います。
大事なのは、伝える努力と、理解する努力です。
でもそれを「正しい」か「正しくないか」と、
ジャッジしたがる人は少なくないです。

もしも
「あんたおかしいよ。間違ってるよ。ダイオラマだよ!」
と言われないで、
「ジオラマってのは、パノラマという言葉から生まれたらしいよ。
もともとはフランスの言葉だから、ジオラマという発音らしいけど、英語圏ではダイオラマって発音するんだってさ。」
と言われたら、
「なるほどね。知らなかった。言語って面白いね。」に
なると思います。
こちらの方が、生産的だと思います。
まったく、言語は面白いです。
言い方ひとつで、人間関係に大きな変化が生まれます。

ヨーロッパで生まれた言葉が、英語圏で使用されるときに、
発音には随分大きな変化が起きてしまうことが多く、
それが両方とも日本に入ってくるもんだから、
日本人同士で「ジオラマが正しい」「ダイオラマが正しい」
なんていう不毛な言い合いが起きてしまうのかなと思います。
どっちでもいいじゃん。伝われば。
って、思うのはいいかげんすぎますかね。

ちなみに、カウンタック母国イタリア語では「クンタッシ」というような発音になるそうです。
うーむ。
僕は、カウンタックでいいです。
これからも、カウンタックって言うと思います。
あ、でも、イタリア人の前では、
「僕はクンタッシが大好きです。」と日和るかも。
でもそれは、イタリア人が産み出した素晴らしい車への
僕の感謝と愛を伝えたいからだと思います。