植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

憧れが成長につながる

僕は伝記の人が大好きです。
伝記の人たちから多くのことを学びました。
様々なことを成した人たちも、僕と同じ人間なのだから、自分も努力すればできるかも、と思えました。

でも、伝記の人たちを「あの人たちは特別な人だから、私たちには当てはまらない。」と言う人もいます。

アポロ計画は、1960年代に行われています。
コンピューターは産声をあげたばかりで、手回し計算機や、計算尺がメインの時代です。
もちろん、CADもCAMもないです。手書きの図面で、工作機械の制御は基本的に手動か、パンチカードです。
でも、月まで人を運びました。
だから、僕らが頑張れば、もっと素敵なことができるかも、と僕は思っています。

でも、計算尺や、手回し計算機で、ロケットが作れるわけがない。
だから、アポロ計画は捏造だ。と言う人もいます。


僕は、伝記の人たちに憧れます。
だから、彼らのことを調べて、学びます。
おかげで、僕は、変わってきたのだと思います。

世の中は、思うようにならないことがたくさんです。
辛いことや苦しいことや悔しいことがいっぱいです。
でも、そういう壁にぶつかった時、
その壁と、がっぷり四つに構えて、真正面から戦ってしまうと、勝てることもあるけれど、勝っても、負けても、時間や資本を浪費していることが多いです。

だから、違う道を探すのは大事です。
壁を迂回することができるかもしれません。
でもその時、迂回路を選ぶことを阻止するのは、
自分の安っぽいプライドであることが多いです。
それは、あやまった不撓不屈になることが多いです。
でも、同じことを繰り返す。同じことをやり続ける。って、
実は、無思考です。とっても楽な道です。
だから、自分と戦いながら、迂回路を考えるようにしています。
その時、伝記の人たちの自分との戦いは、僕に力をくれています。
そして、その結果として、僕は変化できています。
いままでの自分とは違う自分になれています。

伝記の人たちは、たまたまうまくいったわけでも、
素晴らしい資産や能力に恵まれた人ばかりでもありません。
みんな、ものすごい壁にぶつかって、それを乗り越えた人たちです。彼らが、僕に、迂回路の見つけ方(自分の安っぽいプライドとの戦い方)を教えてくれました。

海で繁栄した生物は、そこでの競争が激化した時、
塩分の無い川に逃げて行きました。
そこには、海の大型生物が来られないからです。
でも、やがて、川でも強力な生物が育ちます。
だから、負けた生物は、泥の中や、水辺に逃げます。
やがて、そこも追われ、陸に行き、そして、乾燥地帯に・・・
そうやって、人間になったのだと思います。
逃避の先が人間なのかもしれません。

そしてそれは、逃避ではなく、進化なのかもしれないです。

「撤退」という言葉を「転進」と言い直した旧日本軍。
「撤退」を、戦術として活用できるほかの国。

僕は、人生で大事なのは、「資本の集中投下と、逃げ足の速さ」だと思っています。
やる時は全力で。でも、ダメならさっさと逃げて、次の手を考えるための体制を整える。

このおかげで、いろんな壁を越えられました。
それを教えてくれたのは、伝記の人たちです。
僕の、伝記の人への憧れが、僕を育ててくれています。
憧れは、人を成長させるのだと思います。