植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

学校の授業の中で講演させて欲しいです。

僕は一般向けの講演を減らしています。
なぜなら、聞きたい人しか来ないからです。
だから僕は、「学校」の「授業の中」で、子ども達に話を聞いて欲しいです。

だから、「希望者のみ参加」の講演は、どんどん減らしています。

でも、「学校の授業の中」で、というのは、実はとても大変です。

でも、大変だからこそ、乗り越えると、大きな変化につながります。

一筋縄ではいきません。お金の問題でもありません。
まずは、門前払いです。飛び込み営業は不可能です。
そして、やっと話ができたとしても、
学校においては、年間スケジュールに無い行事を入れるのは、まず不可能です。
だから、最低でも、1年半はかかってしまうかも。
そして、必ず言われます。「ロケットや宇宙開発なんて、特殊な分野のことが、教育にどういう意味があるの?」
このあたりで、ブチキレてるようでは、まだまだです。

自分の子が通う学校ならば、まずは、PTAの役員になるのは、かなり有利かもしれません。
もちろん、学校の信頼を得るためには、PTAの活動自体もしっかりやると同時に、PTAの仲間を増やすのも大事です。

自分の子が学校に行っていなかったとしても、
様々な方法で、学校の先生と仲良くなるのも、とても効果的です。
校長や教頭よりも、先生と仲良くなる方が効き目があるケースが多かったです。

教育委員会や、教育長に直談判しても、学校に及ぼせる効果は少ないことが多いです。
もちろん、後援や協賛は、比較的容易にいただけます。(もちろん、そこにも苦労はありますが。)
でも、それでは学校も生徒も動かないです。

僕は、自分自身が青年会議所の委員長として、子どもを集める事業を経験しています。
一言で言うなら、子どもを集める事業では、中学生、高校生、小学校の高学年は集まらないです。
なぜなら、習い事や塾や部活で忙しすぎるからです。
集まりやすいのは、低学年ばかりです。

いままでに、青年会議所主催で、「中高生を1000人集めます」と宣言してくるケースも多かったですが、
実際には「いやー、いろんな行事と重なりまして・・・」です。
そもそも、計画の段階で、全部の学校の行事予定ぐらい押さえておけよ、です。
(そのためにも、学校の授業としての講演会でなくても、学校の先生と仲良くなっていないといけません。)

とにかく、「仲間を増やす」ことは、とても効果的です。
そしてその人間のつながりこそが、講演の後の学校や地域を支える力になります。

成果は、費やした努力に比例します。

安易に成ることでは、安い成果しか得られません。


今年も、いろんな講演がありました。
がっかり講演も少なくなかったです。
それらはすべて、「一般向け」で生じています。
講演間近になってから、「お金が無い」といってキャンセルされたこともありました。
講演間近になって確認したら、ちがう講師になってることもありました。
お金を払ってもらえなかったケースもありました。
ぜんぜん人数が集まらないケースもありました。
(やらかしてくれたトップは、JCです。JCOBとして、悲しいです。)
ますます、一般向けの講演をやりたくなくなります。


休日の講演に「必ず子どもを沢山集めます!」
と誓うよりも、
学校と交渉して、学校の授業の中で僕を呼んでくれた方が、
僕としては、その苦労と波及効果を理解するからこそ、
遥かにうれしいです。
そして今年、それを乗り越えてくれた方々には、本当に感謝です。
(一般向けの講演でも、満員御礼をやってくださった方々の努力には本当に頭が下がります。よほど、僕の代わりに、思いを伝えてくれたのだろうと思います。)

今日はこれから有楽町。
どんな人に会えるかな。
がんばってきます。