植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

自動化により無くなる仕事のリストを見て不安にならなくてもいいんじゃないかな。

最近、ネットでちょっと調べたら、ロボット化や自動化によって、10年後になくなる可能性のある職業の一覧が簡単に見つかります。
僕は、そのリストを眺めながら、「まあ、たしかにそうかもなあ。」と思います。
でも僕は、いままでに、いろんな職業がなくなっていくところを見てきたので、
ある日突然、特定の職業がいきなり消滅することはないことを知っています。
まずは田舎で、やがて都会で。もしくは、その逆とか。
時には、その変化は、10年くらいかかることもあります。
そして、もうすでに、そういう変化をしている職業も沢山あります。
僕は、ある職業の寿命は20年だと思っています。
だから、10年目くらいには、次の仕事へのシフトをしています。
植松電機の主力の仕事はリサイクル用のマグネットの開発と製造と販売ですが、
現在は、マグネットの売り上げは全体の70%程度になってきています。
マグネット以外の仕事を成長させる努力をしています。
だから、僕は、植松電機の将来をあんまり心配していません。
(ある意味、常に心配して、準備してるから、心配が少ないといえます。)

でも、最近、高校生や大学生の中には、なくなる可能性のある仕事リストに、自分のやりたかった仕事を見つけて、「いままでやってきたことは、なんだったんだ!」と絶望する人がいます。
まだ、その仕事に就いたこともなく、資格も取っていないのにです。

僕だったら、「そうか。なくなる仕事だったか。確かにそうかもなあ。じゃあ、これから必要とされる仕事の分野について調べてみようかな。」と思います。
考える時間も、準備する時間もあります。
だから、これは、突然やってくる災害に比べたら、ぜんぜんへっちゃらな問題です。
絶望する必要を感じません。

職業には寿命があります。そして職業は沢山あります。
でも、人間の仕事は、おそらく一つだと思います。そしてそれは、永遠です。
その、人間の本当の仕事とは、「よりよくの追求」だと思います。
よりよくするための思考と工夫と努力と、よりよくなったときの喜びを知る人は、きっと、
どんな職業に就いても、素晴らしい成果をあげてしまいます。

僕は、その喜びを知ってるから、どんな仕事も、僕の思考と工夫でよりよくできるなら幸せです。だから僕にとっては、思考も工夫も一切許されず、僕らしさが一切なく、誰がやっても同じな、
ただ同じ事を繰り返すだけの仕事は、苦痛です。
でも、ラッキーなことに、そういう仕事はロボットがやってくれることになるので、
この世に残る人間がする仕事は、僕の好きな仕事ばかりになるはずです。
だから僕は、将来の仕事について、不安を感じないです。

で、ちなみに、日本でロボット化や自動化によってなくなる可能性のある仕事は、
日本より電力事情が悪い国では、もっと遅くまで残ると思います。
だから、どうしても、その仕事がしたければ、海外で探すと見つけられると思うので、
いずれにせよ、「ロボット化で仕事がなくなる」ことについて、絶望する必要はないと思います。