就職とリンクしない大学って大事かも。
そもそもは、大学とは、学問探究の場所だったと思います。
学問を探究したい人達が集う場所です。
そういう人達は、おたがいの思考をぶつけ合い、
議論し、探究していったのだと思います。
そういう人達は、おかしなことを、おかしいよ!と言い、
手段はどうあれ、おかしなことに抗ったのだと思います。
しかし、それは、1960年代くらいで終わります。
1960年の後半から、日本の工業製品の品質が向上し、
世界に輸出できるようになっていきます。
工業製品の出荷額がどんどん増えていきます。
大企業とよばれる会社が増えていきます。
やがて、多くの人が、自分の子どもを、大企業に入れたいと思います。
なぜなら、安定していて、楽をしてお金がもらえる、と
判断したからです。
応募が殺到した大企業は、面接がめんどくさくなりました。
だから、学歴をつかって一次試験をしました。
とたんに、大学は、学問探究の場所ではなくなり、
企業に雇用されるための資格になりました。
だから、きっと、もう、学生運動なんておきません。
おかしいな、とおもっても、
変なこと言って、就職に悪影響になったら大変です。
なるべく、見ざる、言わざる、聞かざる。
余計なことを考えないで、波風立てず、普通に過ごす。
ということを意識した人達が増えているように思えます。
でも、人生には、抗うべきおかしな状況が必ずあるものです。
それに直面してしまったとき、
抗い方を知らない人は、どうしようもないでしょう。
抗い方とは、なにか。
それは、徒党を組んで暴れることではありません。
抗う方法は、
嫌な状態の原因を考え、対策を考えることです。
嫌な状態を改善するためには、考えるのが効果的です。
いま、社会人になってから大学に行く人が増えてるように感じます。
それは、素晴らしいことだと思います。
就職とリンクしない大学は、もしかしたら、
正しい学問探究の場所としての価値を取り戻せるかも。
と、僕は、ちょっと期待しています。
社会人になってからも、学び続ける人を、僕は心から応援します。