植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

全校生徒13人の学校。

昨日は、鹿追の小学校に行ってきました。
全校生徒は13名です。

赤平から鹿追までは、けっこうな距離があるので、
朝3時に起きて準備をして、4時半に出発です。

途中は、狩勝峠以降、すごい霧でしたが、
学校に着いた頃には霧も収まりました。

13名の子ども達。とっても少ないと言えます。
でも、今までにも何度もこういう少数校に行っていますが、
そこで感じることは、「とてもいい」ということです。
低学年は、とても落ち着きがあります。
高学年は、とても優しいです。
なんというか、すてきな家族のようです。
低学年の子は、高学年の子達と関わることで、
精神的成長が進むのではないかな、と思います。
高学年の子は、低学年の子の面倒を見ることで、
思いやりや、やさしさが増えるのではないかと思います。

そして、地域の方も参加してくださったのですが、
参加率はかなり高いと思います。
みな積極的に、学校というか、子ども達を支えようと
活動しています。
保護者もとっても仲良しでした。

なんでも、この小学校は、この位の少人数のまま、
20年ほど横ばいなのだそうです。
そして、町は、この学校をなくさないのだそうです。
この学校を軸として、町を支える人たち(保護者)が、
連係できているのだそうです。
この町にとって、この小学校は、不可欠なのだそうです。

そんなすてきな学校では、保護者も子ども達も真剣に話を聞いてくれます。
おもしろいところでは、親が笑います。子も笑います。先生も笑います。みんなすてきです。
深刻なところでは、親が深刻になります。子も深刻になります。先生も深刻な顔になります。みんながんばって聞いてくれています。

そして、ロケットを作るときも、保護者はぜんぜん手出し口出ししません。やってることを褒めています。デザインを褒めます。人助けを褒めます。会場はいい雰囲気です。

そして、ロケットは、全部きれいに飛んでいきました。
空中分解もゼロです。
風も穏やかで、とてもよかったです。

先生が、「今日は楽しかった人?」と子ども達に聞くと、
子ども達は力一杯手を上げてくれました。
「また飛ばしたい人?」と聞いたら、
子ども達は、背伸びまでして、もっと手を上げてくれました。
「保護者で飛ばしたい人!?」と聞いてくれたら、
保護者は、ジャンプして手を上げてくれました。
泣きそうです。

でもね、きっと、この良い環境は、みんなが努力して作ってる。
人間だもの、納得できないことや、おもしろくないこともあるはず。でも、それを、よりよくしようと、話し合い、歩み寄ってるのだと思います。
それは、勇気が必要です。時間もかかります。
それを、負担と思ったり、めんどくさいと思ったりして、関わることをやめてしまい、放置したり、直接文句を言えないから、ちがう場所で文句言って、ばれないように攻撃して、なんて事をしていると、関係はより悪くなっていきます。
でも、その負担やめんどくささを乗り越える努力が、
人間関係をつなぐのだと思います。
そして、それこそが、社会を支えつなぐもののような気がします。

コミニュケーション能力とは、決して、プレゼン能力ではありません。
人間関係のめんどくさいことや負担なことをのりこえて、よりよくしようと努力する勇気こそが、コミニュケーション能力なのかもしれないなあ、と思います。

昨日の帰り道は、道路をトラクターがのんびり走ってるから、
まあ、きわめてゆっくり運転することになりました。
いつでもいらいらした車が追い越せるように、
トラクターを追い越せないタイミングの時は、
トラクターとの車間を開けておきます。
結果、僕のアルファードは、あの重さでありながら、
リッター16.9kmも走りました。自己最高記録です。
結局、省エネ運転は、車間距離をあけて、ゆっくり走れってことなのかねえ。