植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

「何をしていいのかわからない状態」からの脱出のために

「夢」についての悩みには、大きく分けると、2種類あるようです。
 
(1)何をしていいのかわからない。何ができるのかわからない。
(2)やりたいことがありすぎて、どれをやっていいのかわからない。
 
過去の経験から、それぞれの解消方法をちょっと考えてみました。
 
(1)何をしていいのかわからない。何ができるのかわからない。
この状態は、基本的には情報不足なのですが、
それ以上に、この状態に影響を与えているのは、
「自信のなさ」だと思います。
 
これは、自分に自信が無くて、自分の考えることを信じられないで困っている状態であることが多いように思います。
 
この状態を抜け出すためには、「自信」を増やすのが効果的です。
 
「自信」を増やすためには、「やったことがないこと」をやるのが効果的です。
 
学校が与えてくれる勉強や部活など、いままでやってきたことを、さらにやっても、それほど自信は増えないです。
(大会などで賞を取ると自信になるとも言えますが、他者評価は本当の自信にならないことが多いです。他者評価に依存すると、他者評価が得られなくなったら、とたんに自信が消滅する事があります。)
 
だから、たまには、勉強や、部活を休憩して、やったことが無いことをやってみたらいいです。
 
そのときに効果的なのは、「他人」です。
 
自分の意志で、やりたいことを探すと、そんなに大きな冒険にはならないことが多いです。
 
だから、他人に勧められたことを、
「だまされたとおもって」やってみたら、
まったく予想しなかったことに出会う可能性が高まります。
 
そのときに「いやー、やったことないから、遠慮しとくわー」と言わずに、やってみることが大事です。
 
僕は、究極の食わず嫌いですが、他の人に勧められたときは食べるようにしています。結果的に、嫌いな味に出会うこともありますが、それはそれで、「知らなかったことを知った」ことになるので、自分の中の何かがかわります。
 
「うまくやろう」「じょうずにやろう」「かっこよくやろう」と思わずに、「やったことがないことをやる」と、問題から抜け出すことができる可能性があると思います。
 
 
 
(2)やりたいことがありすぎて、どれをやっていいのかわからない。
 
この状態は、自信はある程度あるのですが、情報が足りない状態です。
この状態を抜け出すためには、まずは、情報を増やすことが一番です。
情報を増やすためには、まずは、その分野の本を読めばいいです。
 
おそらく、最初に、「え?でも、どの本を読んでいいのかわからない」になります。
ちなみに「わからない」という状態は、情報不足という状態です。
だから、調べるのが一番です。
多くの人が「わからない」で止まっているから、前に進めないだけです。
 
まずは、本屋や図書館に行ったらいいです。
そして、それっぽいコーナーを探して、
そこにある本を、どんどん手にとって、ぱらぱら見てみたらいいです。
(僕としては、本屋がおすすめです。図書館は、流行の本はどんどん入ってきますが、学術的な本など、あまり人気が無い分野は、下手したら昭和の本しか無い場合もあります。パソコンの本とか、図書館で探したら、ものすごくおもしろいです。)
 
このとき重要なのは、学校で勉強するときのように、最初から全部の内容を理解しようと思わないことです。
やってるうちに、理解できるようになるから大丈夫。
 
また、情報を得るためには、それをやってる人とかかわる、というのも、とても手っ取り早いです。
ためしにやってみる、というのも、すごく効果的です。
 
以前、僕の会社に実験に来ている学生さんの中に、「将来、建設機械メーカーで設計の仕事をしたい」と言ってる人がいました。
僕は「あら、そりゃいいね。だったら、僕の会社には、そのメーカーの建設機械があるから、さわったり、あけたりしていいよ。操縦も練習手伝うよ。」と言いました。
でもその人は、結局、一度もその建設機械に近寄りませんでした。
僕にはそれが、不思議でしょうがなかったです。
 
「やりたい!」「興味がある!」と言うわりには、「まったく調べてもいない」という人が少なくないです。
でも、その状態では、永久に、「何をしていいのかわからない」で止まってることになります。
 
 
実は、(1)も(2)も、解決のために重要なのは、
調べたり、やってみたりする「時間」です。
 
でも、学校の勉強や部活などが忙しすぎると、その「時間」が足りないのです。
与えられたことで一杯になってると、「何をしていいのかわからない」ままになりかねません。
そして、「何をしていいのかわからない」から、誰かにすべきことを与えてもらおう、と思うと、ますます、「何をしていいのか」わからなくなります。悪循環です。
 
 
中学生も、高校生も、大学生も、自分の人生の「時間」を
大切にして欲しいと思います。
「忙しい」「一生懸命にやってる」に安心しないで、
自分の人生のことを考える時間を作って欲しいと思います。