植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

51歳になりました。今日は札幌でお話しさせていただけます。

今日は、札幌で、子ども達向けのお話しをさせていただけます。
ありがたいのは、親子で聞いていただけること。

親は、我が子の幸せを願うばかりに、
ともすると、子どもを自分の理解の範囲内に止めようとしてしまいます。
でもそれは、子ども達の正常な精神の発達を阻害してしまうことがあります。

親は、子どもの幸せを願うはずなのですが、
気がついたら、「不安から遠ざけること」になってることが多いです。
でも、そもそも、親自体が、「不安」の対処法を知らずに、
ただ不安を恐れているだけのことが多いです。
それどころか、なにが不安なのか?本当に不安なのか?さえ考えないで、「他人のうわさ話」を鵜呑みにして、不安がってることも多いです。
それは、言うなれば、風評被害や、根も葉もない噂に基づく差別やいじめと、同じような構図だと思います。

だからこそ、自分が不安だと思っていることは、本当に不安なんだろうか?
その不安の原因はなんだろう?
その不安に負けないためにはどうしたらいいのかな?
を、親自身が真剣に考えたほうがいいです。

今日は、そんなおはなしを、親子に聞いていただきたいと思います。

で、今日は僕の誕生日。
なんと、51歳になってしまいました。
なんてこった。
予定では、1999年に世界が滅ぶはずだったのに。
50年も生きると、いろんなことがありました。
いいことばかりではありませんでした。
僕はいま、子ども達のロケット打ち上げを見ているとき、
「ああ、これが僕が子どもの頃にあったら、人生変わっていただろうなあ・・・」と思います。
でもすぐに、「あ、でも、変わっちゃったら、今のこれは、無いかも知れない。じゃあ、ま、かわらなくてもいっか。」と思います。
どんな悲しいことも、つらいことも、乗り越えたら、懐かしい笑い話。
そして、乗り越えるための言葉は「だったらこうしてみたら?」です。
がんばって乗り越えていきましょう。

で、沢山のメッセージをいただいていますが、
沢山すぎて返信しきれないと思います。
ご容赦ください。

わかんなーい。のは、考える努力をやめたことの表明では?

わかんない!

という言葉は、よく聞きます。
子どもがよく使います。
でも、大人もすごく使っています。

これは、わからない、のではなく、考える努力をやめた、状態のような気がします。

子ども達のなかで、「わかんない!」をよく使う子は、
たいてい、親が過干渉です。
子どもがなにかしようとしても、口出ししまくる親がそばにいると、
子どもは、自分で判断して、怒られたり文句言われるくらいなら、
全部指示に従った方が、嫌な思いをしなくてすむ、ことを学んでしまいます。

その経験のままに大人になった人達は、考える力を失っています。

わかんない。ことは、あんまりないです。
大人の「わからない」は、どうしていいのかわからない、何をすればいいのかわからない、
ということが多いですが、それは、脳内シミュレーションでだいたい解決します。
こうしたら、どうなるかな?を考えればいいだけです。
そのなかで、投資対効果が大きいことを優先すると、すべきことは明確です。

どうなるのかがわからない?
だとしたら、なにを怯えるの?

どうも、うまくいかない気がする?
うまくいかない、というのはどういう状態?
具体的に、どんな不利益が生じるの?

たいていの場合は、根拠のない憶測の情報に基づいて不安になっています。
「成績が悪いと、大変なことになる」
「いい学校に行かないと、大変なことになる」
不登校だと、大変なことになる。」
「正社員じゃないと、大変なことになる。」
「大企業じゃないと、大変なことになる。」
いずれも、根拠のない、憶測の情報です。
だれかが、不安をあおって、学歴を売りつけようとしてるだけかも。

不安は、不安がってると、増大します。
でも、なぜ不安なのかを考えて、対策したら、安心できます。
大事なのは、考えることです。

自分の思考は憶測ではないか疑おう。

先日、空港のラウンジのエスカレーターを降りているとき、
降りたすぐ先に、カートが放置されていました。

僕が降りたら、人の邪魔にならないように、横によけておこうと思いましたが、
僕より先に、ラウンジの女性が階段を足早に降りて、
そのカートをよけてくれました。
なんのためらいもなく、まゆもしかめず、
流れる動作で片付けてくれました。

そのとき、ふと考えました。
「だれだこんなとこにカートおいた奴は!」
「まったくマナーがなっていない!」
「こいつはきっと、わざとここにカートをおいたに違いない!」
「こんな奴がいるから、カートの貸し出しなんてやめたらいいんだ!」
と考えることもできるよなあ・・・と。

大学生のころ、僕の友人が、「いつもあの人ににらまれる」と言いました。
「きっと、自分を嫌っているんだろう」と。
僕は、そのにらむ人が、目が悪いことを知っていました。
だから、きっと彼は目が悪いから、よく見ようと思って目をしかめてるんだと思うよ、
と言いました。実際にその通りでした。

自分で勝手に物事を悪い方向に考える人は少なくないです。
でも、そういう考えの根拠をしっかり考えた方がいいです。
そのためにも、自分が考えているロジックを紙に書いてみたらいいです。
そして、なぜそう思うのかを書いてみたらいいです。
まもなく、自分の考えが、根拠のない憶測に過ぎないことがわかることがあります。

人生を、自分の憶測の思い込みで暗くするのはもったいないです。

8月5日17時からスポシュー。今回は夜戦!

8月5日、土曜日。
17時から、夏季限定スポシューです。
場所は植松電機。
今回は、今週天気がいいみたいなので、屋外で楽しめそうです。
 
背丈までの草を刈り取って、
様々なバリケードっぽくしてみました。
気分はベトナムか。
 
16時くらいから準備を始める予定です。
当日は、第一土曜日ロケット教室の日なので、
16時30分まで僕はうごけません。
僕の部屋に、運ぶべき機材を鞄に詰めておいておきますので、準備ゾーンまで運んでいただければと思います。
 
今回は、植松電機の新ロケットエンジン試験設備のあたりが、準備ゾーンになります。
 
今までのように、小さなバリケードに張り付く方式ではなく、かなり広い範囲をこそこそ動けると思います。
2人ペアなどにして戦うのもおもしろいかも。
 
当日、風があれば虫の心配は少ないと思うけど、
虫に刺されても大丈夫な覚悟と、虫除けは必須かも。
あと、草っ原なので、もしかしたら乾ききらない水もあるかもしれませんから、濡れても大丈夫な靴がいいかな。
 
今回は、久々の夜戦です。
トレーサーの弾で、スターウォーズっぽく戦いましょう。

聲の形というアニメを見ました。

聲の形、というアニメを見ました。
ということで、原作の漫画も読みました。

前半に、いじめのシーンがでてきます。
直視できないです。
自分の中の記憶がどんどんよみがえってきます。恐ろしいです。

でも、自分が言えなかったこと。
自分がどう考えていたのかわからなかったこと。
相手がどう思っていたのか?
いろんなことを再考するすごくいい機会になりました。
だから、「聲の形」というアニメも漫画も、僕はすごくいいと思います。

こういう漫画やアニメが作られることは、本当に素晴らしいと思います。
こういう漫画やアニメを見ている子ども達がいることが、素晴らしいと思います。
大人も見るべきだと思います。

子ども達が暑がるのは、根性が足りないんじゃなくて、気温が上がってるから。

先日行った学校は、体育館にエアコンが効いていました。すばらしい。
おかげで、生徒さんたちも、集中して話を聞いてくれました。
でも、実際には、ほとんどの学校は教室にもエアコンがないです。
 
でも、大人の中には、「学校にエアコンなんて!俺が子どもの頃はなかったぞ!
いまの子ども達は、甘やかされてるから、すぐに値を上げるんだ!根性が足りん!」
と、自分はエアコン効いてる場所で仕事しながら言います。
 
ちょっと調べてみたら、僕が子どもの頃と比べて、今は、都市部では平均気温が1.5度から2度近く上昇しているそうです。
平均でこれって、けっこうな温度差です。
最近、熱中症などで倒れたり、命を落とす子どものニュースが増えた感じがするのは、
子ども達の根性が足りないのではなく、気温が上がってるからだと考えてみたら?


 
僕の会社には、大勢の子ども達が来ます。だから、夏は熱中症にかなり気をつかいます。
で、数年前に、子ども達が集まる建物の屋根を、友人に断熱塗料で塗ってもらいました。
断熱塗料はちょっと高いです。でも、その効果はすごいです。
それまで、屋根からむわっと来ていた熱気が消えました。
なんせ、真夏に、屋根に上がっても、足裏が熱くなりません。
おまけに、すごく丈夫な塗料だから、長持ちします。さらに、雪離れがとてもいいので、
屋根にほんの少し雪が積もったら、ぱさぱさ落ちてしまうから、落雪事故の可能性が減ります。
 
気温が上がってる、という現実を無視して、
「俺の若い頃は!」と威張る大人が少なくないから、
僕らは現実をしっかり見て、分析して、対策していきたいと思います。

「普通がいい」という人達が増えている。その原因は「ちがう」を攻撃する人達かも。

最近、「ちがう」を恐れる子が増えています。
彼らは、「自分は、普通でいいんです。普通になりたいんです。」といいます。
そういう子達は、優しい子達です。
 
そう思うのはなぜかな?
それは、「ちがう」を否定されたり、からかわれたりされたからでは?
もしくは、そういうシーンを見たからでは?
 
第二次世界大戦後、50万人以上の日本の軍人が、
ソビエトという国の捕虜になり、
厳しい環境で厳しい労働をさせられます。
それでも、日本に返してもらえる人達もいました。
それは、「ソビエトという国が教えることに賛同する人」です。
日本に帰りたい人達は、みんなそれになりたいです。
そのための手っ取り早くて確実な方法は、
「賛同しない人」を作り出し攻撃することです。
誰それかまわず、あることないこと言い立てて、
ソビエトの教えに反する人間だ、と仕立て上げるのです。
そうすれば、自分は、「ソビエトに反対する人間と戦う、ソビエトの仲間」に
なれるからです。
 
僕は、これは、今の学校で生じる、いじめの根幹に似てる感じがするなと思います。
 
「ちがう」が攻撃される。
それを見た人達は、自分は攻撃されたくないから、
なるべく、目立たず、自分の意見を言わず、みんなのすることをする。
そして、「ちがう」を攻撃する人がいたら、それに乗っかる。
「ちがう」を探して、作り出す。
直接攻撃しなくても、ちょっと噂を流すだけでいい。誰かが攻撃してくれる。
 
こんな学校、行きたくないね。
 
「ちがう」を攻撃するのは、「自信が無い人」です。
「自信」を失う原因には、様々なものがありますが、
僕は、最もわかりにくく根が深いのが「比べる自信」だと思っています。
成績だとか、偏差値だとか、順位だとかを、「自信」だと思い込んでる大人がいます。
そういう人は、「より立派な家」「より高価な車」など「人からどう見られるか」が自己存在になっています。
そういう大人は、子どもにも、比べる自信を強要します。
なぜなら、子どものレベルが、そういう大人の「比べる自信」になるからです。
でも、比べる自信を維持するためには、自分以下が必要になります。
それが「ちがう」を攻撃する原因になってる気がします。
 
残念ながら、世の中の多くのビジネスは、この「比べる自信」をあおります。
なぜなら、こんなものに左右される人間は、簡単にブームに乗ってくれるからです。
でも、それがまたさらに、自信の無い人間を増やしてしまいます。
 
いじめなどの原因になるのは「ちがうはおかしい」「ちがうはへん」という考え方です。
でもね、生物は、「ちがう」努力をして生き延びてきたのです。
単一の種は、単一の原因で全滅する可能性があるからです。
そのために、僕らは、男女で交配して子孫を作ります。
だからこそ、「ちがうはおかしい」「ちがうはへん」という考え方は、生物の生存に相反する考え方と言えるかも。
比べなくていい本当の自信を増やすために、最も大事なことは、
「ちがうはすてき」という考え方です。
そういう考えの人が増えたら、もっと人は、自分らしく生きられるのだと思います。