植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

義務教育を必要としてるのはだれ?

義務教育の学校での話です。
もしもね、クラスの全員が、すごくまじめで熱心で、礼儀正しくて、素直で優しくて、学力も高かったら、それはもう、素晴らしいクラスになるでしょうね。
ほうっておいても、家庭学習もばんばんやります。テストは常に100点です。
国学力テストでも、高得点です。学校行事でも大活躍です。
そんな子達が集まったら・・・

その場合、先生の存在理由は?

子どもの頃、僕はこの疑問を感じました。
だって、先生がかわいがる「いい子達」は、上記の通りでした。
でも、僕の目からみたら、彼らは、先生を必要としてませんでした。
彼らにとって先生は、いい内申点をつけてくれる人でした。
そして、残念だけど、こういういい子のなかには、優しくない子もいました。
先生の前ではいい子だけど、弱い子の前では、ひどい子でした。
でも、彼らは、成績もいいし、内申点も高いのです。
だから、先生は彼らの言う事を信じます。彼らを大切にします。
そんな彼らは、本当は、人間としての「優しさ」や「思いやり」の教育を受けるべきだと思います。でも、彼らは、成績がいいから、問題ないのです。

ほうっておいても、いい点数がとれる子達は、教える必要が無いです。

本当は、先生の助けを求めている人は、成績が低く、態度も悪い人ではないでしょうか?
でも、そういう人と関わると、めんどくさいし、つかれると思います。それは理解できます。
だからなのか、そういう人達と、関わりたがらない先生を、僕は沢山見てきました。
問題行動のある子を指さして、「あいつんとこは、家庭がめちゃくちゃなんです。だから、どうしようもないんです。」と放置している人もいました。
でもね、家庭がめちゃくちゃなら、彼を救うのはだれ?

義務教育の先生の役目は?
義務教育を必要としてる人はだれ?

僕と同じ疑問を感じている子は、けっこういるような気がします。


今週、ラジオに出してもらえます!

5月22日の週、今週ですね。
JFMの「OH! HAPPY  MORNING(オーハッピーモーニング)」の中の、
「オー! ハッピートーク」に出させていただけることになりました。

お相手をしてくださったのは、北海道出身の井門宗之さんでした。
とてもいい声。こんな声だったらいいのになあ、と憧れます。
そして、なんといっても、話の引き出し方がとても上手でした。
話をしていて、もっと話したい、と思える人でした。
おかげで、普段とはちょっとちがうお話しができたかも。

http://park.gsj.mobi/news/show/34600

残念ながら、この番組、北海道では放送されません。
でも最近はFMも、ラジオ受信機がなくても、ネットで聞けるそうです。
探してみていただけるとうれしいです。

非リアルなアニメや漫画のおかげで、リアルでがんばれてる僕。

僕は、小学生の時に、宇宙戦艦ヤマトのテレビ放送に出会いました。
第1話から、テレビに釘付けになりました。
 
戦場は冥王星のそばだそうです。
得体の知れない緑色の宇宙船に、黄色と赤と白の地球の宇宙船は、まったく歯が立ちません。
こちらが撃つ弾は跳ね返され、相手の弾は、こちらの船を簡単に突き抜けていきます。
 
どんどん味方がやられる中で、小さな船が勇敢に敵の船を追い回します。
おもわず、「がんばれ!」と思います。
 
やがて、味方の損害がひどく、撤退の判断がなされます。
しかし、あの頑張っていた小さな船は、撤退しようとしません。
「男なら、戦って、戦って、一つでも多くの敵をやっつけて、死んでいくものじゃないですか!」
この言い分もわかります。
それまで見ていたテレビのヒーロー達は、みんな、似たようなことを言っていました。
でも、地球艦隊の司令官の沖田艦長は「男なら、明日のために、今日の屈辱に耐えるのだ!」と言います。
それは、僕にとって、衝撃でした。
 
宇宙戦艦ヤマトの、第1話の、30分のなかの前半部分だけで、僕の人生が受けた影響は計り知れないです。
ちなみに、このとき僕は、8歳です。8歳の秋でした。
 
僕は、じいちゃんが大好きでした。やさしい、おおきいじいちゃんでした。
ちょっと変わっていたであろう僕を、大切にしてくれました。
じいちゃんは、ちらしや、わら半紙を、丁寧にとっておいてくれました。
「つとむがなにか書くから。」
僕は、じいちゃんに絵を描いてみせるのが好きだったのだと思います。
じいちゃんもそれを好きでいてくれたのだと思います。
でも、大好きなじいちゃんは、僕が小学校に上がる直前の冬に亡くなりました。
突然倒れて、もう二度と会えなくなりました。
 
そして、僕は小学生になりました。
受け持ってくれた女性の先生は、優しそうでした。
でも、全然違いました。
保護者がいなくなったら、とたんに目つきがつり上がりました。
そして、地獄のような3年間が始まりました。
 
僕らは、先生が教室に入ってくるときの表情に怯えました。
不機嫌な表情の時は、震え上がりました。
その先生は、毎日の感情の起伏が激しく、不機嫌なときは、授業せずに、僕らを攻撃しました。
 
僕は、サラダが食べられませんでした。マヨネーズが嫌いでした。
無理矢理食べさせられました。僕は思わず食べていたものを全部戻してしまいました。
そうしたら、その戻したものを食べろと言われました。全部食べるまで残れと言われました。
クラスのみんなが掃除をはじめても、僕だけ机で泣きながら、自分の吐いたものを食べさせられました。
 
この地獄のような日々に、僕には、頼みの綱のじいちゃんがいませんでした。
親に先生の事を言っても、「怒られるお前が悪い」というかんじでした。
大人に相談しても、何も問題は解決しないのだと思いました。
だから、誰にも相談しなくなりました。
 
そんな時に、宇宙戦艦ヤマトに出会いました。
第1話から、おじいちゃんが大活躍でした。
そして、あの一言です。「明日のために、今日の屈辱に耐えるのだ!」
その一言が、今日に至るまで、僕を支え続けました。
どんなに悔しくても、投げ出さないで、いつかかたきをとるのです。なしとげるのです。
 
他にも、漫画やアニメからもらった勇気や思考ははかりしれません。
いまも、僕は多くを学んでいます。
 
でも、僕の大好きな宇宙戦艦ヤマトでも、
「宇宙人なんているわけないし。」
「こんな宇宙船作れるわけないし。」
「ワープなんてありえないし。」
冥王星なんてものすごく遠いから、簡単にいけるわけないし。」
「こんなくだらない作り話なんて見てないで、現実を見ろ!」
と言う人もいます。
 
僕は、いろんなところでお話しをさせていただきますが、
「あなたは特別だからできたんです。」
「現実には、そんなにうまい話はないです。」
「努力をしても不可能なことはあるんです。」
「考える力が大事と言うけど、やっぱり、学歴の方が大事です。」
「そんな夢みたいな事言ってないで、現実を見ろ。」
と、わざわざ御指導してくださる方々がいます。
 
僕は、成績が悪かったです。でも、国立大に合格します。
進学したかったのは、流体力学を学びたかったからです。
国立大を受けた理由は、お金が無かったからです。
滑り止めも受けられない、一発勝負でした。
受かった理由は、半分が運で、半分は努力かなと思います。
僕は、「過去問題100選」という問題集だけに絞って、丸暗記します。
その例題以外がでたら終わりです。でも、少ない僕の能力を一点集中でそこに突っ込みました。
もし僕は、普通に受験勉強をしていたら、間に合わなかったと思います。
 
マグネットが売れるようになったのも、
永田先生に出会えて、ロケット作れるようになったのも、
たまたま、たなぼた的にできたのではないです。
そうなるために努力をしてきた結果です。
僕は、現実を見つめ、自分の能力を冷静に判断します。
その上で、どうやったらできるかを考え、挑みます。
もちろん、一発でうまくいくことなどなかなか無いです。
でも、一回目の失敗で、次にどうすればいいかがわかります。
だから、やり方に修正を加えて、また挑むのです。
凹んでいる時間も、自分を責めてる時間も、他人のせいにしてる時間も、ムダです。
その時間があれば、分析と、リトライに使うべきだと考えました。
それを支えたのが「明日のために、今日の屈辱に耐えるのだ!」です。
僕は、漫画好き、アニメ好きだったから、リアルの世界でがんばれています。
 
ありとあらゆるところに学びは転がっています。
それを、「漫画だからくだらない」「アニメだからくだらない」「作り話だからくだらない」と決めつけてしまうのは、もったいないことだと思います。
僕が知ってる限り、すごく頑張ってる人達は、たいていアニメや漫画好きです。
そして、アニメや漫画から多くを学んで、自分のパワーにしています。
もちろん、そういう人達は、アニメや漫画以外にも、様々な事に、等しく興味を示し、
どんどん吸収していきます。
吸収するから、成長するのだと思います。
 
時々、過度の受験勉強の結果、教科書以外は本にあらず。みたいな感覚の人もいます。
勉強以外で本を読んだことがない。という人たちです。
そういう人は、漫画やアニメなどの趣味は、勉強の妨げになる「くだらないこと」とすり込まれています。
でも、教科書に書かれてる事なんて、世界のほんの一部に過ぎません。
そして、学歴や成績が評価されるのも、世界のほんの一部に過ぎません。
学歴や成績に自己存在を依存すると、世界はとてつもなく狭くなると思います。
 
僕はいま、カレンダーをめくったら、その裏面の真っ白い部分が気になってしょうがないです。
なんとなく、とっておきたくなります。
じいちゃんの言葉が思い出されます。「つとむがなんか書くから」
でも、キリが無いから、ある程度たまったら、覚悟を決めて捨てるけど・・・
じいちゃんは、たしか60代で亡くなったはずです。
僕も、その年齢に近づいています。
じいちゃんみたいになれるかな。
 
と、ここで、ふと。沖田艦長って何歳?と思いました。
調べてみたら、なんと、1974年のテレビ放送時は、52歳だそうです。
まじですか。あと2年。
うわー。沖田艦長みたいにになれるかな。
頑張らなくちゃ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

いまのアニメや漫画は、容赦ない。

いま、「魔法少女まどかまぎか」を見ています。
というか、もう3周目。
ついでに、後日談の劇場版も見ています。
 
いや。ものすごく沢山考えさせられます。
 
僕は、昔の小学生向けの本には、手加減も容赦もなかった。という話をします。
僕が大好きだった、二宮先生の「よく飛ぶ紙飛行機集」には、
かなり高度な飛行機の設計の仕方が「容赦なく」書かれていました。
でも、総ルビ(全部ふりがなつき)なので、読めました。
僕は、この本のおかげで、飛行機やロケットの道に進めたと思います。
 
でも、いまは、子ども向けの図鑑などは、グラフィックは綺麗になってるけど、
内容は「わかりやすく」や「習っていない漢字を使わない」の追求の結果なのか、
かなり物足りなくなってきてる気がしていました。
 
ところが、漫画やアニメに関しては、「容赦ない」どころじゃないです。
ものすごく思考させる内容のものがどんどん生まれています。
中学生や高校生で、こういうすごい内容のアニメや漫画を理解できるなんて、
素晴らしい事だと思います。きっと、すごく精神的に発達すると思います。
 
でも、僕の時もそうでしたが、僕が大好きになった紙飛行機の本は、
学校の先生や大人に、「紙飛行機」ということで「低レベル」「幼稚」と判断されます。
本の内容など見てもくれません。「くだらない」で切り捨てられました。
 
いまも、子ども向けのアニメや漫画を、「くだらない」「幼稚」として、見もしない大人が沢山います。
でも、子ども達は、あたらしい情報や、心を表現する様々な方法に出合い、
どんどん精神的に発達してるのに、子どもと関わる大人が、発達していない場合、
そこには、ものすごいギャップが生じます。
 
子どもと関わる大人は、努力して、子ども達が触れる文化を知るべきだと思います。
子ども達が、学校以外から、何を学んでいるのかを知るべきだと思います。
同時に、自分自身も、現状で停止せず、新しいことや、やったことがないことを、
どんどん取り入れるべきだと思います。
 
人口減少時代には、大人は、子ども達を、自分以上の存在にしなければ、社会は衰退します。
子ども達を、自分の常識や普通の範囲内に止め置かず、
いかにして、その向こう側に押し上げるかが大事です。
そのためには、大人も学ぶ必要があります。
そうしたら、自動的に、社会は発達するはずです。
 
安倍政権では、人口減少時代にも、経済のプラス成長を目指しています。
そのためには、「大人が子ども達を自分以上の存在に押し上げる」という意識が不可欠だと思います。
 
 
 
 
 
 
 

また新しい本が出ます。(あきらめない練習)

また、新しい本を作っていただけました。
今度のは、僕のfacebookが元になっています。
タイトルは「あきらめない練習」です。
 
夢をあきらめた、と思ってる人のほとんどは、
実は、「あきらめさせられ」ています。
だのに、自分が「あきらめた」と思い込まされて、自分を責めているのはもったいないです。
 
この本は、いかにして「あきらめさせられないか」ということをまとめてみました。
 
僕のfacebook自体が、いろんな人からの相談への返答などをまとめたものだったので、
それを、一問一答っぽく編集し直しています。
 
僕のfacebookは、タイトルもないし、分類分けもされていないので、
「過去記事をさかのぼってみようにも大変すぎる」と指摘されたことが何度もありますが、
今回の本は、目次がありますから、とても探しやすいです。
また、類似の記事をまとめたりもしていますので、内容も改善されている部分が多いです。
 
僕の講演では、あんまり質疑応答の時間がとれないことも多いです。
この本は、僕への質問への回答のようなものだと思っていただければと思います。
 
もうじき本屋さんに並ぶみたいです。
表紙にでかでかと僕の顔というのが、とても気恥ずかしいのですが、
本屋さんで探してみていただけたら幸いです。
 

 

何をやっても続かない自分を変える あきらめない練習

何をやっても続かない自分を変える あきらめない練習

 

 

問題解決の努力をしないと、問題は解決しない。

いろんな子達から感想文をいただきます。
読むと、泣けるのも多いです。
いろんな家庭があります。
親からの暴力にさらされている子達もいます。
そういう子達の中には、大人不信になり、大人に反抗的な態度をとる子もいます。

僕は、いろんな学校に行くから、そういう子達にも出会います。
僕がしゃべりはじめたら、からかったり、あいのてをいれたり、指笛を吹いたり、足踏みならしたり、寝たり、いろいろです。
僕は、「試されている」と思います。だから、彼らが期待しない対応をします。
僕は、怒らないです。怒鳴らないです。いつものペースで、いや、ちょっとゆっくり目に話します。
だって、騒いでいるのは、一部の子達です。
大多数の子は、話を聞こうとしてくれています。
僕が、一部の子達のために、怒鳴ったり、怒ったり、あげくは、しゃべるのをやめてしまったら、そもそも、なんのためにしゃべってるのかが本末転倒です。

結果はどうなるかというと、15分もしないで、みんなが話を聞いてくれるようになります。

大人からひどい目にあってきた子達は、大人を信じないです。
だから、ふざけた態度をとって、相手が怒ることを試しています。
怒ったら、相手の思うつぼです。
「ほーら。やっぱりこいつも、威圧し、暴力を使う、普通の大人だ。」
でも、その子達は、本当は、ちゃんと受け容れてくれる大人を求めています。
それを、上手に表現できないだけです。
家庭で怒鳴られてる子達が、学校でも怒鳴られる。
すくわれないです。

生徒全員を前にして、怒鳴り散らす先生がいます。
でもね、ほとんどの生徒は、怒鳴られる必要のない人達です。
その人達までもが、先生が発する「不機嫌」を浴びます。
その「不機嫌」に耐えるためには、自分の心を押し殺し、石になるしかないです。
そして、肝心の、怒鳴られている子達は、ナンボ怒鳴られてもへいきのへです。
でも、あんまりにもうるさいから、唯一できる反抗をします。
それは、ゆっくりだらだら行動するサボタージュです。「だりい」「めんどくせ」です。
だから、なおさら怒鳴られます。きりがない悪循環です。

子ども達の問題行動はシグナルです。
その原因をしっかり対処しないで、行動だけを押さえつけても、問題は解決しないです。
怒鳴りつけて押さえ込んで、卒業させても、そのあと社会で問題を起こす可能性があります。
社会に出てしまった人を、教育しなおすのはものすごく困難です。
だからこそ、学校の教育は重要なチャンスです。
もちろん、問題行動の原因の中には、医学的な治療を必要とするものもあります。
そこまで先生は対処できないです。でも、そういう専門機関とつなげることはできます。

「そんなことをしているヒマはない。忙しいんだ!」という声もよく聞きます。
最近マスコミでも、先生の労働時間が命に関わるレベルであると報じられてます。
でもね、「忙しくなくする努力」はした方がいいです。
「忙しい」という先生に、「忙しい原因を考えて、対策した方がいい」と話しても、
「先生1人ぐらいが行動したって、どうせ変わらないよ。」という人が多いです。
でも、「どうせ無理だよ」というあきらめが、忙しい状態を作っているかもしれません。
そして、子どもの問題行動に関しても「どうせ言ってもつたわらないよ。」「どうせなおらないよ」という考えが、問題解決を妨げている可能性があります。

大事なのは「どうせ無理」ではなく「だったらこうしてみたら?」だと思います。

蒸気機関車の汽笛はいいのう。

現在は新山口
福岡から新幹線で移動してきました。
GW初日だけあって、福岡駅はかなりの混雑で、みるみるうちに、僕のHPが低下します。
僕は、人混みがとてつもなく苦手です。

で、いまは、宇部新川行きの電車。
こちらは、結構空いている。
穏やかな天気。

と、すごくかっこいい汽笛が一声!
そばの線路に、蒸気機関車がいます。煙突から煙が出てるから、生きてます。
テレビで見た銀河鉄道999の音。いや、それ以上に深みのある汽笛。
最近の電車の警報は、驚いて身がすくむけど、汽笛は何ともいえない良さがあります。
おそらく、いきなり最大音量にならないからじゃないかな。
それが、びっくりさせない理由かも。

電車が動き出しました。
これから50分かけて、宇部新川に移動です。