植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

進路を決められないのは、自分が悪いわけではないから、自分を責めないで。

進路で悩む人の多くは、
「何をしていいのかわからない。」
で悩んでいると思います。

わからない自分のことを責めてしまう子も多いです。

さらには、この問題が長引いて、
ついには、働くこともできなくなった時も、
やっぱり、自分を責めてしまう人が少なくないです。

ちなみに、「わからない」というのは、
自分の状態の説明です。

わからない状態が、悩みの原因であるならば、
わかればいいです。

わかるためには、知ればいいです。

知るための行動が、
「何をしていいのかわからない」という問題を解決します。

学校に通っていると、
毎日の勉強と部活で、時間がほとんどありません。
だから、ニュースを見ない。新聞を見ない。本を読まない。
という状態に陥ります。

社会を知るチャンスは、自分が利用する範囲に限られます。
美容室、病院、衣料店、スポーツ用品店、本屋、
飲食店、バスや列車の運転手、コンビニ、
遊園地、ショッピングセンター・・・
その中で、アルバイトじゃなさそうなところを考えると、
急激に選択肢が狭まります。

また、高校を卒業して、いきなり働くのも不安だなあ・・・と
思うと、高校進学後は、とりあえず進学かな?となります。
本当は、高校自体が、義務教育ではないので、
自分のやりたいことのために学ぶ選択手段の一つなのですが、
高校卒業後の進学は、本格的にお金もかかるから、
なおさら、学びたいことのための投資になります。

だから、本当は、中学校の段階で、どんな仕事をするのかのイメージをつくった上で、高校進学を考えないといけないのですが、実際にはそんな進路指導にはなっていません。

何しろ、進路指導をする先生自体が、
職業のことを、自分が利用する範囲でしか知りません。
もちろん、保護者も似たようなものです。
日々の忙しさで、ニュースも見ない、新聞も読まない、本を読まない、だけではなく、地域活動にも参加しない、講演会にも参加しない、ものすごく狭い人間関係の中だけで暮らしています。

なんだかよくわからない、という人が
何人集まって話しをしても、答えはでません。
だから、問題を先延ばしせざるをえなくなります。
それは、伸ばせば伸ばすほど、深刻な問題になります。
ということは、前に書きました。

この状態を打開するためには、
中学校の段階から、様々な職業のことを知るチャンスを
もっと増やすべきです。

子ども達は、最終的に社会人になります。
その社会人になるために、就労感や仕事について学ぶことは、必須で重要です。
だからこそ、キャリア教育は、進学のための勉強や、部活と、同じ重さですべきだと思います。

そのためにも、学校は、もっと企業と仲良くなるべきです。
これ以上、自分を責める若者を増やさないために。