「あこがれ」はとても大事です
時々、「宇宙が好きです。ロケットに興味あります!」と言ってくださる大学生がいます。
ありがたいことです。すごくうれしいです。
最近は、「好き」を持っていない人も少なくないです。
でも、じゃあ、どんなロケットが好きなの?は、通じないです。
ゴダートも、フォンブラウンも知りません。
コズミックフロントという素晴らしい番組もあるのですが、
それも見ていません。
学研の図鑑も見ていません。
とても残念なことに、「好きです」と言うけれど、
自分から調べたりしない人達です。
そういう人が、いま、すごく増えています。
英語を勉強して、海外の大学に行きたいです。
と言う人も増えていますが、
海外のどの大学で何を学ぶのか?を調べてはいないです。
なんのために英語を使うのかも考えていないです。
通訳になりたい、と言うけど、どの分野の通訳かを考えていないです。
でも、現在の中学校や高校の進路指導では、
そうなって当たり前です。
「少しでも偏差値のいい学校に行けば、いいことがある。」
程度の進路指導しかしていない先生は少なくないです。
ひどい場合には、学校の価値を上げるために、
無理してでも有名大学に行かそうとする先生もいます。
偏差値が高かったばっかりに、希望していない医学部を受験させられてしまってる人を沢山見てきました。
僕は、飛行機やロケットを作りたかったです。
だから、図鑑を読みました。飛行機やロケットを作った人の伝記を読みました。そうしたら、ロケット工学や、航空工学という学問があることを知りました。それを学ぶために大学に行きましたが、実際には、自分で本を買って独学した事の方が役に立っています。
僕のスタート地点である「飛行機やロケットが作りたい!」は、
とても小学生っぽい「夢」だと思います。
その「夢」は、いろんな先生に否定されました。
それらの先生は、「飛行機やロケットが作りたければ、東大に行かなければならない。お前の成績では東大に入れないから、無理だ。」というロジックですが、
実際には、東大に行かなくても飛行機やロケットは作れます。
人は必ず社会人になります。
学生ってのは、ごく短い時間のことでしかありません。
あっというまに、きわめて具体的な社会で生きることになります。
そこでは、社会人として生きる能力が必要です。
仕事上で必要とされることも大事です。
それはまるで、獲物を捕らえる能力のようなものです。
でも、学校では、動物園に入りなさい、と指導してるように見えます。しかもその動物園は、数が減ってるし、「普通」の生き物は「人気」がないから入れてもらえないです。
そのとき、獲物を捕らえる能力のない人は、どうするんだろう・・・と思います。
何をしていいのかわからない。
どうしていいのかわからない。
という苦しみのまっただなかの人達はたくさんいると思います。
でも、答えを「教えてもらおう」としたら、
きっと、いつまでも獲物を捕らえることができないです。
それどころか、いい獲物を教えられてると思ったら、自分が獲物にされてしまうことも少なくないです。
大事なのは、わからなくても、とにかく、考え続けることです。
僕は、人を突き動かすのは「あこがれ」のような気がします。
だから、「あこがれ」を感じてみてはいかがでしょう。
一流のものを見たり、触ったり、はとても効果的だと思います。
そしてそれを「買いたい」「欲しい」ではなく「どうやって作ってんのかな?どういう販売方法なのかな?」を考えたら、興味がわいてきます。
自動車やバイクのレースもいいかも。美しくパワフルなマシーンは感動を与えてくれる事があります。
最近は、エアレースも日本で開かれるようになりました。
演劇とか、舞台もいいかも。
講演会もいいかもしれません。
とにかく「そこまですんの?」を突き抜けてる人達を知ると、
そこには「あこがれ」が生じることが多いです。
その「あこがれ」が人を動かしてくれると思います。
残念ながら「あこがれ」を「たかのぞみ」という人がいますが、
そんなの「無視」です。
せっかくの「あこがれ」を「自分には無理だー」と思ったら、
やる気も元気も生まれてこないです。
あこがれをやめなければ、人はなんぼでも成長できます。
そして、きっと、夢もどんどん見つかると思います。