植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

戦争にならないためには。

自衛隊が戦闘に参加できるようになる、ということで、
一番慌てているのは、
安定な公務員という認識で自衛隊に入っている人達でしょう。

そんな人はいないと思いたいけど、
以前、工業大学に求人にいったら、生徒の成績順に志望進路がはり出してありましたが、公務員、公務員、公務員、公務員・・・・警察、消防・・・・自衛隊でした。
工業大学だよねえ・・・。

ということで、もしかしたら、自衛隊が戦闘に参加できるようになると、自衛隊を志望する人が減るかも。
となると、徴兵制が必要になるかも。

それは、困る。

僕は徴兵制には反対です。
人を殺したくないです。殺されたくもないです。
人生の貴重な時間を、そんなことにつかいたくないです。

もちろん、僕の祖父母は樺太ソビエト軍の侵攻を受けていますから、僕は条約や、政治的な交渉なんて、武力の前には無力であることを知っています。
人間は言葉があるのだから、話し合うべきだ、とも思いますが、
相手が話し合いを拒否したら、話し合うことはできません。
だからこそ、「ケンカを売りたくない相手」と思われる努力自体は絶対に必要なことです。
でも、ケンカに巻き込まれない努力も必要だし、
ケンカ以外の方法で相手を弱める方法を持つことは、
もっと重要です。

戦争は、もっとも無駄な行為です。
貴重な人間をすりつぶす行為です。

徴兵制ににすれば、男子が漢らしくなる、なんていう非論理的なことを言う人もいますが、男子を漢らしくする方法は、他にもっとあるだろう、と思います。(北斗の拳を課題図書に)
教育と軍備を一緒に考えるな、と思います。

アメリカでは、特殊な訓練を積んだ部隊がほとんどの戦闘を引き受けています。最近の戦争は高度になってしまい、訓練不十分な兵士を送ってもいたずらに損耗してしまうのだそうです。
さらには、これからは、無人兵器が増えて行きます。
そんな時代に、徴兵制とか、なに言ってんの?です。

僕はビジネスで、様々な戦争を経験してきました。
その経験から、戦争にならないために大切なのは、
相手に必要不可欠と思われることだと気がつきました。
「あいつはいないほうがいい」と思われたら、消されます。
「あいつがいないと困る」となると、消されません。

あいつがいないと困る、になるためには、
そいつにできないことができる必要があります。
そのためには、未知の開拓が一番です。
戦争回避のための最良の方法は、研究開発だと思います。

でも、日本の研究開発事情は、さびしい限りです。
国内での研究開発を評価せず、
海外で評価されたら、大騒ぎで、確かめもしないで喜ぶような体制では、「あいつがいないと困る」にはならないです。

政府に対して、戦争反対!なんて叫ぶよりも、
もっといい方法を「だったらこうしてみたら」と、
民間がさっさとやってしまうことが効果的です。

世界から、「あいつがいないと困る」と思われるように、
人や社会の役に立つ発明を、ばんばんしていきましょう。
もちろん、発明とは、もの作りだけじゃないですよ。
システムや人間のネットワークを作ることも、発明です。
ぜひみんなで、世界を平和にしちゃいましょう。